Slack とインフォバーンのリーダーが語る「成功を導く企業文化」とは

インフォバーングループ今田素子 CEO と語り合う、創造性と多様性に富む企業文化づくりに必要なこと

2019 年 9 月 17 日に初めて開催した「 Frontiers Tour Tokyo 」。当日は経営陣からのメッセージや 新機能の紹介のほか、ユーザー企業による Slack 導入事例などのコンテンツを通して、参加したみなさまが新しい働き方やこれからの企業のあり方について学び、考える機会となりました。クロージングキーノートには、インフォバーングループ本社代表取締役 CEO の今田素子さんをゲストに迎え、 Slack 共同創業者兼 CEO のスチュワート・バターフィールドと「多様性と創造性を活かし、組織を成功に導くコーポレートカルチャーを醸成するには?」というテーマで対談を展開しました。

今田素子さんはインターネット黎明期に勤務していた出版社で、雑誌『 WIRED 』の日本版を創刊。その後 1998 年に株式会社インフォバーンを起業し、現在はインフォバーングループとして、企業のデジタルトランスフォーメーションをサポートする株式会社インフォバーン、 10 近い メディアを展開する株式会社メディアジーン、両社のコーポレート機能を担う株式会社インフォバーングループ本社の代表取締役 CEO を務めています。

スチュワート・バターフィールドは、Slack の創業以前に写真共有サービス Flickr を創業。その売却後に創業したゲーム開発会社から生まれた社内コミュニケーションシステムをベースに Slack を創業しました。

このようなリーダー 2 人による対談は、カンファレンスの締めくくりにふさわしい、たくさんのヒントがつまったものとなりました。今回はそのハイライトをご紹介します。

成長する組織に共通するのは強いビジョンとミッション

自社の企業文化を考えるうえでまず参考にしたいのが、成長する企業に共通する要素を知ること。グローバルに活躍する起業家であるスチュワートが挙げるのは「強いミッションやビジョン」です。

「強いビジョンがあると、組織全体でのアジリティが加速します。これは組織のサイズには関係なく、また非営利団体であろうと研究機関であろうと当てはまるものです。どのような側面であれ共感できるミッションがあることは、社員のモチベーションを高めるのです」。

さらに、チームができるだけ多くのことを達成するためには、彼らのモチベーションを上げるよう常に働きかけることが大切だとスチュワートは指摘します。目標や成功イメージがクリアで、それを達成するためにすべきことが明確だと、チームは成果を出しやすく、モチベーションも高まり、社員は会社に行くのが楽しみになるからです。「 Slack は当初 8 人で起業し、現在では 2000 人近い社員が働いています。強いビジョンやミッションなくしては、同じ方向に向かって成長することはできなかったでしょう」。

21 年前に創業したインフォバーングループを大きく成長させてきた今田さんもまた、自社のビジョンやミッションを重視しています。インフォバーングループは「情報で社会をエンパワーする」というミッションを掲げていますが、情報を扱うときに大切にしているのは「オーセンティックであること」。ここで言う「オーセンティック」とは、「本質的」「信頼できる」「透明性が高い」という意味で、インターネットの発達により企業の嘘が簡単に見破られてしまう今、社会に対しても、社員に対しても、正直に誠実にコミュニケーションを行い情報を伝えていくことを常に心がけているそうです。

フラットでオープンなコミュニケーションが組織を活性化

企業文化を作るうえでもう1つ大切なものが「オープンで誰もが参加できるコミュニケーション」ですが、インフォバーングループもその実現のため、組織内のコミュニケーションを見直してきました。

今田さんが大切にしているのは、「さまざまなレイヤーの社員から色んな意見が挙がり、そこから新しいものが生まれること」。そのために「フラットでオープンな会社でありたい」と言います。これまでの日本企業では「『情報を持っているマネジメント層が上で、持っていない現場の社員が下』というヒエラルキーがあったのでは」とも今田さんは指摘しますが、そのようなヒエラルキーがあると組織全体の機動力が落ち、多様性や創造性を高めることが難しくなります。

インフォバーングループでは Slack の導入をきっかけにコミュニケーションがオープン化し、みんなが同じ情報を平等に持つようになったのですが、それに伴いマネージャーの役割が「情報を与えること」から「新しいことを生み出すための環境を整えること」などへと変化し、結果的に組織自体の活性化につながってきているそうです。

このような変化は、社内の制度を決めるプロセスにも変革をもたらしました。たとえば社内で働き方改革を推進する際、トップダウンでルールを決めて実行しようとするのではなく、社員の意見を多く取り入れ、個々の事情にあわせた働き方を選べるようにすることで、業務の効率化やパフォーマンス向上を目指しているそうです。

企業文化を向上させるためにリーダーがすべきこと

オープンなコミュニケーションが生まれるようになると、リーダーの役割も変わってきます。

「これまでは『リーダーから言われたことにみんなが従う』ということが多かったのですが、今はレイヤーを問わずメンバーそれぞれが積極的に発言をすることによって、新しいアイデアが生まれることが増えたように思います」と語る今田さん。発言の機会が多くなったということで以前に比べて多くの議論も起こるようになり、それによって「マネジメントの仕方を変えていかないといけないと痛感している」そうです。そのため、これからのリーダーが大事にすべきことは「社員の声を聞いて、対話すること」だと指摘します。

一方、スチュワートは自らの経験から、「リーダーの仕事は、毎日の仕事のなかで忘れられがちな大事なことを、メンバーに常に思い出させること」だと言います。同じ話を何度話しても、メンバーの立場や状況次第で受け取り方は違います。それでも進むべき方向性を示し、何度も同じ話を繰り返していると、あるときそれが理解できる立場や状況になります。「だから、自分が繰り返し同じことを言うのに飽きる頃、ようやくみんなに伝わり始めるのです」。

スチュワートはまた、リーダーが望むものと社員が望むものがどれだけすり合わせられているかが大切だとも話します。「時に対立することもあるかもしれませんが、『成果をあげたい』『成功したい』『貢献したい』という思いは同じ。そのエネルギーをひとつにできれば、企業文化はもっと健全になり、チームは高いパフォーマンスを発揮できるでしょう」。

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